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ここは、パライソなんかじゃない!

Posted by ituki0307 on 17.02.23 19:31
上演校名:仙台市立仙台商業高等学校
人数  :女子7名 or 男子3名、女子4名 or 男子4名、女子4名
上演時間:約60分弱

登場人物
立花星菜(セナ)
スミレ
アザミ
シキミ
つくし
レン
アンズ
彼氏(兼役でもOK)

一割幕を閉め、幕の前に白い箱が置いてある
↑記者会見会場、現実世界
幕の向こう側には白い箱が点々と置いてあり、頭上には白い幕が垂れ下がっている
↑パライソ

アナウンス:「さて、皆様もご存じのとおり、昨年実施されたこのメジロイ文学賞は世界から多くの反響を得て526作の応募があり、最終選考の結果、立花星菜作「ここは、パライソなんかじゃない!」に決定し、株式会社ミヨシ文庫のご協力により、単行本として全国の書店で発売されました、本日は作者の立花星菜さんをお招きいたしまして記者会見を行いたいと思います」
↑サンプラで流す

拍手SE 緞帳開く セナ以外は客席に座っている、セナは舞台奥にある祭壇に進む

セナ:「先程ご紹介にあずかりました、立花星菜と申します、本日はお忙しいところお越しいただき誠にありがとうございます、…えっと、う~ん、こういう場に立たせていただくのは生まれて初めてですので、…すいません、何を話せばいいんでしょう」

客席にいる記者たちが笑う

アザミ:「では、まず今回の受賞についてのご感想をどうぞ」
セナ:「あぁ、そうですね!え~っと、とっても嬉しいです!まさか自分の作品が受賞して文庫化されるなんて夢にも思いませんでしたから…」



セナ:「あ、すいません、終わりです」

客席にいる記者たちが笑う
アザミ:「それでは、質疑応答のほうに移らせていただきたいと思います(皆で手を挙げる)…では、そちらの方どうぞ」
レン:「はい、えっとTKGテレビ局です、ではまず受賞おめでとうございます」
セナ:「ありがとうございます」
レン:「えー今回、「ここは、パライソなんかじゃない!」が見事メジロイ賞を受賞されたわけですが、これまでのご自身の作家活動についてお聞きしてもよろしいでしょうか?」
セナ:「はい、えーっと、作家活動…と言いますか、小説を書き始めたのは中学生の頃からですね、国語の課題で提出した震災を題材にした物語がコンクールで入選し、そこから本格的にといっては何ですが、時間を見つけて細々と書き始めるようになりました」
アザミ:「よろしいでしょうか、それでは次に、そちらの方どうぞ」
シキミ:「はい、マミナミ新聞社です、この度は受賞おめでとうございます」
セナ:「ありがとうございます」
シキミ:「えっと、今回受賞された「ここは、パライソなんかじゃない!」を書くに至るまでの経緯と注目すべき点のほうをお願いします」
セナ:「経緯と注目すべき点ですか…、この小説を書くとき一番気を使ったのは「登場人物の心情描写」です、そこら辺に目をつけながら読んでいただくとより一層面白くなるのではないかと思います」
シキミ:「はぁ、なるほど」
セナ:「それから経緯と言いますか、この話は実体験をもとに書きました」

レン(ガヤ):「本気で言ってるのか…?」
アンズ(ガヤ):「ありえない…」
スミレ(ガヤ):「ノンフィクションってこと…?」

セナ:「ええ、これ本当にあったの?嘘なんじゃないの?って疑いの思考を張り巡らせて読んでもらえたらと思います」
シキミ:「はぁ、では本当に天国と地獄の狭間パライソに行ったと」
セナ:「そうです、パライソは私が脳内で作り上げた世界ではありません、本当にある世界なのです」

スミレ(ガヤ):「どういうこと…?」
レン(ガヤ):「作り話じゃないのか…?」
つくし(ガヤ):「三途の川を渡ったってことか…?」

セナ:「これは、私が実際に体験した、涙が出るぐらい残酷で純粋で美しい世界のお話です」

静かな空間の中に鈴の音が響き渡る、パライソの幕開け、客席に座っていた役者が全員舞台
に上がり、舞台上にある白い箱をリズミカルに叩き一人ずつはけていく
最後に残ったスミレとアンズが手遊びをして遊んでいる

スミレ:「とーんとーんとってっとーんとってっとってっとってっとーん」
アンズ:「こねてっ、こねてっ、こね…あっ…」
スミレ:「…ほら、もう一回…、とーん(略)」
アンズ:「こねてっ…、こねてっ、こねあっ…」
スミレ:「もーーーっ!何で私がアンタみたいな鈍くさいやつの御守りなんてしないといけないの!もうヤダ!姉さまのとこ行く!」
アンズ:「えっ!次は間違えないから!」
スミレ:「嫌だよ、アンタすぐ転ぶからかけっこもできないし鈍くさすぎて手遊びもできないし、怖い怖いって言っておんぶも肩車もできないし…、アンタと遊んでてもつまんないの!」
アンズ:「そんな…、ウッ…グスグス…」
スミレ:「おまけに泣き虫とかホントにめんどくさいなぁ~、もうほら泣くなって!」
つくし:「ブーーーーーーーーン!!ブーンブーン!!ギャルギャルギャルギャル!(ドリフト音)」
スミレ:「アァ~、変な奴来た…」
つくし:「ブーンブーンキキーーーーッ!!…あ!ネェネェ、何やってるのォ?」
スミレ:「昨日来た新人の御守り、あんたも手伝う?」
つくし:「んふふヤダー!ネエネエきみ!前来た子だよね!元気?」
スミレ:「グスグス…、元気だよぉっ!」
つくし:「嘘だ~」
スミレ:「あっち行って!」
つくし:「めっちゃ泣いてるもん!ネエネエどうして泣いてんのぉ?あ!もしかしてこの怖いお姉さんに泣かされちゃった?このお姉さんイライラしてない日のほうが少ないから気にしないほうがいいよぉ」
スミレ:「そんなイライラしてないし!機嫌いい時もあるし!それより、コイツどうにかして泣き止ませてくれない?さっきからずっと泣きっぱなしでさぁ」
つくし:「ハァ~?またそうやってボクに面倒なことを押し付けて~、どうにかしろとかアバウトすぎてボク困っちゃうんだけど…」
アンズ:「ウワアアアン!」
スミレ:「それじゃあ…、なんか面白いことやってよ!変な顔とか!変な動きとか!よくやってるじゃん!」
つくし:「出た!数ある無茶ぶりの中でも一番残酷な無茶ぶり!変な顔、変な動き!…ムリ!」
アンズ:「ウワアアアン!」
スミレ:「はぁ~~~!!何でこういうときだけまともなのよアンタは!!」
つくし:「ぼくはいつだってまともで~す、じゃあ、ばいちゃ~」
スミレ:「ちょっと~!」

つくしがハケようとするとセナを背負ったレンとぶつかりそうになる

レン:「あっぶねえな!」
つくし:「うわわわわ!!ゴメンゴメン、…って、え?お前誰背負ってんの?」
レン:「分かんない」
つくし:「え?分かんないって」
レン:「多分、新しく来た奴だろ」
つくし:「え!?」
スミレ:「ちょ、ちょっと私皆呼んでくる!」

スミレ下手にハケ

レン:「あ~疲れた…」
アンズ:「ねえねえ、この子、どこで見つけたの?」
レン:「ん~…、あっちのほうで見つけた」
つくし:「おーい…(ペチペチ)コイツ揺すっても叩いても起きないよ?大丈夫なの?」
レン:「まぁ…大丈夫だと思うよ」
アンズ:「ねえ、何でこの子は私達と違う格好をしているの?」
レン:「…それは分かんないな、まぁこの子が目覚めたときに聞けばわかる話だろ」
つくし:「ふふふ…、変な顔~」
セナ:「うう…」
レン:「…ちょっとどけ!おい!大丈夫か!」
セナ:「…ここは、どこなの?」
レン:「ここは、天国と地獄の狭間、パライソだ」
セナ:「…パライソ?」
アンズ:「大丈夫?どこも痛くない?」
セナ:「(無視)私…、死んじゃったのかな…」
スミレ:「こっちこっち!」
つくし:「あっ!来た!」

スミレがアザミとシキミを連れてくる

アザミ:「この子?」
スミレ:「うん!」
シキミ:「キミが新しく来た子か、パライソへようこそ!具合はどうだ?」
セナ:「…あんまり」
シキミ:「そうか、ここに辿り着くのに少々気力を使って疲れてしまったんだろうね、今日はもう寝て、ゆっくり休んでいなさい」
アンズ:「…ねえねえ、何で私達と違う格好をしているの?」
セナ:「え…?」
シキミ:「まぁ、そういうこともあるんじゃないのか?あまり難しい質問をして困らせるんじゃないぞ」
アンズ:「ごめんなさい」
セナ:「あ、あの…」
シキミ:「どうした?」
セナ:「私…死んじゃったんですか…?」



つくし:「まあそうだネ、キミは死んだんだよ!」
レン:「ハッキリ言いすぎだろお前…」
セナ:「そっか…、私死んじゃったんだ」
アザミ:「死んだというよりも生まれることができなかったと言ったほうが正しいのですけどねぇ」
セナ:「え…?」
レン:「おい、起きてすぐ言うことないんじゃないか?」
アザミ:「後で言っても今言ってもどうせ同じじゃないですか」
セナ:「え、なに、どういうことなの?」
アザミ:「あなたが今いるこのパライソは本来であれば辿り着くべき世界ではありません、ここは天国からも地獄からもあっちの世界からも拒まれてしまった御霊が行きつく場所」
レン:「やめろって…」
アザミ:「あなたは生まれることも生まれ変わることもできなかった御霊なのです」
レン:「やめろ!」

沈黙

セナ:「何…、あっちの世界って、もしかして現世のことを言ってるの?」
アザミ:「さぁ、私達はここでしか生きられませんから」
アンズ:「あのね、本来私達やキミが生きるはずだった世界のことを私達はあっちの世界って呼んでるの」
セナ:「嘘…、どういうこと…、じゃあ、私、生まれる前に死んじゃったってこと…?」
アザミ:「そうです」
セナ:「何、言ってるの…、そんなのおかしいよ…、だって、私ちゃんと生きていたはずなのに…」
つくし:「ん?生きていたって何?キミはあっちの世界で生きてた記憶があるの?」
セナ:「ある…、私16年ちゃんと生きてた…」
スミレ:「どういうこと?何であんた此処にいるの?」
セナ:「そんなの、私が聞きたいんだけど…!」
レン:「死ぬ直前の記憶はあるか?」
セナ:「…無い」
レン:「思い出せるか?」
セナ:「(首フリ)…さっきから…ずっと身体中が熱くて痛くて…、思い出せそうにないの…、ねえ…何で私は此処にいるの?教えてよ、ねえ、ねえ!!」
レン:「おいちょっと落ち着けよ!」
セナ:「やだ…!夢なら早く冷めてよ…、やだ…、帰りたい、…こんな、何もない所で生きたくない…!!」
スミレ:「あのさ、あっちの世界に戻りたいっていう考えは捨てたほうがいいよ、戻るどころか、もう一度生まれ変わってあっちの世界に行くこともこの世界では、もう叶わないから」
セナ:「どういう…こと…」
スミレ:「それは私達にもよく分からない、得体のしれない何かが私達をこの世界に縛り付けている」
セナ:「…(頭を抱えてうずくまる)」
シキミ:「どうした、大丈夫か?」
セナ:「(首フリ)」
シキミ:「…色んなことを一度に言われて驚いただろう、少しずつ慣れていこうね、今日はもう寝てゆっくり休んでなさい」
セナ:「(脱力)」

カゴメカゴメBGM、水子達が遊んでいる

皆:「あはははははは!」

↓一斉に
シキミ:「よし、じゃあかくれんぼして遊ぼう!」
レン・アンズ:「はぁ~い!」
シキミ:「いーち、にー、さーん、しー、ごー、ろーく、しーち、はーち、きゅーう、じゅう、もういいかい?」
レン・アンズ:「もーいーよっ!」
シキミ:「…あ!みっけ!」
レン・アンズ:「わー!みつかっちゃった!」
シキミ:「あ~!違う違う!」
レン・アンズ:「え?」
シキミ:「見つけたのは奥のお前!」
レン:「な~んだ!あはははは!」
シキミ:「ん~、じゃあもう一回やろう!」
レン・アンズ:「うん!」
スミレ:「ねえさま!手遊びしよう!」
アザミ:「いいですよ」
スミレ:「とーん(略)ぱーんぱーんぱんぱんぱん、ぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱん!やったー!次は姉さまの番ね!」
アザミ:「とーん(略)ぱーんぱんぱんぱんぱん、ぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱん!(ハイタッチ)」
つくし:「よし!!!遊ぶぞ~!!!(適当にぶんぶん面白い擬音を叫んでいる)」

つくしは自分のタイミングで、その他はセリフを言い終えた後にレンを残してハケ

セナ:「…(↑の途中で起き上がる、皆がはけた後に右のセリフ)やっぱり、夢じゃなかった…!」
レン:「ん?」
セナ:「…!…あなたは?」
レン:「ボクはキミを運んできたやつだよ、覚えてるかな?」
セナ:「?」
レン:「ん~、覚えてないか~」
セナ:「うん、あ!私セナっていうんだけど、キミの名前は?」
レン:「…ごめん、名前ってなんだ?」
セナ:「あ、そっか…、う~んと、えっと、名前っていうのは人とか物とかを区別するために与えられたもので、それを呼んだりするときとかに使うものなの」
レン:「へぇ~!あっちの世界にはそんなものがあるんだな!」
セナ:「普段さ、誰か呼ぶときとかどういう風に呼んでるの?」
レン:「ねえ、とか、おーい!とかって」
セナ:「一斉に皆が振り向いちゃったりとかしない?」
レン:「するする!お前じゃねーよって思う!」
セナ:「例えばさ、この世界にいる誰かがとっても面白いことを言ったとしてそれを誰かに伝えたいな~って思ったらどう伝えるの?」
レン:「あの変な奴が~とか、あのいっつも怒ってるやつが~とか、そんな感じ」
セナ:「あ~なるほど…、うーん、名前が無い世界ってとても不便ね!」
レン:「いやぁ、ボク達にとってはこれが当たり前だからな、あ~、もしさ、ボクに名前を付けるとしたら、セナ…だっけ?セナは何て名前を付けてくれる?」
セナ:「え!?う~ん…、じゃあキミは男の子なの?女の子なの?」
レン:「…何を言ってるのかよくわかんないな」
セナ:「んじゃあ、中性的な名前を付けてあげる!そうだなぁ、…蓮とか?」
レン:「レン?何かかっこいい響きだな!」
セナ:「でしょ~!!」
スミレ:「あ、新しく来た奴じゃん、やっと起きたんだね」
アンズ:「もうどこも悪くないの?」
セナ:「うん、もう大丈夫」
レン:「いいところに来たな!今セナに名前付けてもらったとこなんだ!お前らも付けてもらえよ!」
スミレ:「え、なになにどういうこと、てかセナってなに?」
レン:「こいつの名前だ、あっちの世界では人とか物を呼ぶときに名前っていう言葉を使って呼ぶらしいぞ!」
スミレ:「ふ~ん」
アンズ:「私にもつけて~!」
セナ:「ちょっと待って、名前ってそう簡単につけていいものじゃないしさ、私がつけていいものじゃないと思う…」
レン:「でも、ボクにはつけてくれたじゃないか」
セナ:「あれは例えばって言われたから!」
レン:「おいお前ら!これからボクのことはレンって呼んでくれ!」
アンズ:「いいなぁずる~い!!私にも私にも~!!」
スミレ:「私も名前欲しいな~!」
セナ:「あのね、さっき言った通り名前ってそう簡単につけていいものじゃないの、一生付き纏ってくるものだからちゃんとした意味も考えないといけないし、それに…」
アンズ:「それに?」
セナ:「…」
レン:「どうした?」
セナ:「いや、何でもない、まぁ考えてみるよ」
スミレ・アンズ:「やったぁ~!」
セナ:「考えてる間、向こうで遊んでて!」
スミレ・アンズ:「はぁ~い!」
アンズ:「ねぇねぇ、何して遊ぶ何して遊ぶ??」
スミレ:「そうだな~、かくれんぼとか??」
アンズ:「どうせなら、セナにあっちの世界の遊びを教えてもらいたいな~!」
レン:「おい今セナ考えて…」
アンズ:「ねえねえセナ、あっちの世界の遊びを教えてよ!」
セナ:「ん~?遊びって言っても沢山有るからなぁ、あ!「だるまさんが転んだ」は?」
アンズ:「だるまさんが、転んだ?」
セナ:「そう、まず鬼を一人決めます」
スミレ:「鬼?鬼って何?」
セナ:「地獄にいる怖い生き物のこと」
レン:「お前じゃん!」
アンズ:「お前じゃん!」
スミレ:「は?」
レン:「わぁ~鬼がまた怒ってる~!」
アンズ:「こわ~い!」
セナ:「鬼を決めたら鬼以外の人たちは鬼から離れた場所に立ちます」
レン・アンズ:「きゃー!!」
スミレ:「ちょ…、ちょっと!」
セナ:「そしたら、「はじめの一歩」って言って一歩を踏み出すの」
レン・アンズ:「はじめのい~っぽ!」
セナ:「次に鬼は「だるまさんが転んだ」って言って振り返ります」
スミレ:「だるまさんが転んだ」
セナ:「で、レン達は「だるまさんが転んだ」って言ってる間に鬼に近づいてタッチしたらレン達の勝ち!鬼が振り返ったときにレン達が動いてたら負け!」
スミレ:「おお~楽しそう!」
アンズ:「ねえねえ早くやろやろ!!」
レン:「よし!」
レン・アンズ:「はじめのい~っぽ!…(?…これでよかったっけ?)」
スミレ:「だ~る~ま~さ~んが転んだ!」
アンズ:「うわあ~!」
スミレ:「はい動いた負け!」
アンズ:「あ~あ負けちゃった…」
セナ:「負けちゃった人はそこに座ってよっか、続けて!」
スミレ:「だ~る~ま~さ~ん~が転んだ!!…だ~る~まさ~んが…」
つくしが突然乱入
つくし:「やった~~!ボクの勝ち~~~!!」
アンズ・レン:「すご~い!(すげ~!)」
つくし:「でしょでしょ??」
スミレ:「こんな変な奴に負けるとかホント…もう!!ていうか何勝手に混ざってんのよ!」
つくし:「いや~、何か楽しそうだったからさ!てか何でこいつ仲間はずれにしてんの?」
スミレ:「してないし」
つくし:「う~ん幾らキミを怒らせたからと言って来てすぐ仲間はずれにするのはちょっと…」
スミレ:「話聞けよ!セナは今考え事してんの!仲間外れになんかしてない!」
つくし:「あ、そうだったの??ふ~~ん、てかその…ん~、そのセナ?っての何?こいつのこと??」
アンズ:「そうだよ~、何かあっちの世界には名前っていうのがあるらしくて、普段ねぇとかじゃなくて名前使って呼んでるんだって、レンもさっきレンって名前つけてもらって、私達も今セナに名前考えてもらってるんだ~」
つくし:「ふ~~~ん」
アンズ:「あんまり興味ないの?」
つくし:「いやァ何かぱっとこないっていうか、想像できないっていうかァ、よく分かんないけどでもあったほうが便利だろうなって思うヨ」
シキミ:「ん?皆ここに集まってたんだね」
アザミ:「何してたんですか?」
レン:「あぁ、今ちょっと…」
スミレ:「ねえさま~♡今皆でセナから教えてもらったあっちの世界の遊びをしていたの!ねえさまも一緒にやらない?」
アザミ:「セナ…?」
シキミ:「やっと起きたんだね、こんな所で何してたんだ?」
セナ:「あの、この人と、この人の名前を考えてて」
シキミ:「名前?」
スミレ:「そうだ!!ねえねえセナ、どうせなら皆の名前も考えてもらいたいなって思うんだけど、どうかな?」
つくし:「ウンウン!」
セナ:「え?!」
シキミ:「ん??名前って何だ?」
レン:「名前っていうのはあっちの世界に生きる御霊は互いのことを名前で呼び合
うんだってさ、ちなみに新しく来た奴の名前はセナでボクの名前はレンだ」
セナ:「う~ん、じゃあもう皆ぱぱっと決めちゃおっかな!」
ア・つ・ス:「やったーーー!!」
つくし:「どんな名前かなァ~!」
アンズ:「楽しみだね!」
スミレ:「うん!」
セナ:「あ、ちょっと待って、名前つけられるの嫌だなって思ってる人いない?嫌だったらつけないけど」
シキミ:「ボクは別に大丈夫だよ」
アザミ:「私は、ちょっと…」
スミレ:「ねえさま名前いらないの?どうして?」
アザミ:「いや、あの…」
スミレ:「ねえさまも一緒に名前つけてもらおうよ~!」
アザミ:「…そうね、すみません、やっぱりつけてください」
セナ:「本当に大丈夫なの?」
アザミ:「ええ、大丈夫です」
セナ:「そっか、じゃあちょっとこっちにこう並んでもらえる?(横一列)そうそう、じゃあ順番に名前発表しま~す!えーとスミレ、そしてアンズ、キミはつくし、あなたはアザミ、それからシキミ、以上!」
皆:「おぉ~!!」
つくし:「おお~~!!つくし…つくし…、もうあのおかしい奴~とかって呼ばれなくていいんだ~!!」
スミレ:「何か、変な感じするわね…、ねぇつくし?」
つくし:「なぁに?スミレ?」
スミレ:「わぁ~~~~!!何だかムズムズする~!!ねえねえ、アザミねえさま??」
アザミ:「どうしたの、スミレ」
スミレ:「いやぁぁああああ!!!何でも無いよ!!アザミねえさま!!」
アザミ:「良かったわね、スミレ、とってもいい名前じゃない」
スミレ:「そ、そんな!アザミねえさまの名前もとっっっっても素敵だよ!!」
レン:「あれ?誰がシキミで誰がアンズだっけ?」
シキミ:「ボクがシキミだったはず」
アンズ:「…」
レン:「てことは…、お前がアンズだな!いやぁ~間違えて覚えるところだった!…どうした?」
アンズ:「アンズ…、私、この言葉どこかで聞いたことある気がする」
レン:「え?」
スミレ:「何かの間違いなんじゃないの?」
アンズ:「…そうかなぁ」
スミレ:「スミレ…、スミレ…、ねぇ、なんでスミレって名前をくれたの?」
セナ:「えっと、あっちの世界には花っていう物が至る所にたくさん生えてるの、その花っていうのは沢山種類があってスミレもその一種でさ、小さくて可愛い花なんだけど固い地面からも出てこれる強さも兼ね揃えてて、スミレの雰囲気にピッタリだったからさ」
スミレ:「ん~何かよく分かんないけど嬉しい!ありがとうセナ!」
セナ:「どういたしまして」
シキミ:「ところでボクの名前もあっちの世界にあるものの名前なの?」
セナ:「うん、ていうか皆花の名前からとってるよ」
シキミ:「ふ~ん、名前っていうのは全部その花の名前からつけなきゃいけないのか?」
セナ:「ううん、そういう決まりはないよ、他にもあっちの世界には色々なものがあるからさ」
シキミ:「…何だか難しいな」
レン:「そういや、あっちの世界には花以外に、他にどんなものがあるんだ?」
セナ:「…う~ん、上を見れば空っていう青くて大きいものが広がってて…」
アンズ:「青ってなーに?」
セナ:「青っていうのは…、腕につけてるこれの色」
アンズ:「これが青か!とってもキレイだね!あ!で、他には何があるの?」
セナ:「下には地面っていう茶色くて大きいものがどこまでも続いてる、茶色は…、あ、皆が履いてるコレ(草履)の色だよ!」
つくし:「へ~、これ茶色っていうんだ」
セナ:「さっき言った花も地面から生えてる物なの」
レン:「何だか全然想像がつかないな、そもそもボク達がパライソで見ている景色とあっちの世界で見える景色っていうのはそんなに違うの?」
セナ:「全然違うよ!何ていうかパライソはあっちの世界にある物という物を全部排除した世界って感じなんだよね、上手く伝えられないけどあっちの世界はもっと色んな物とか景色とかで溢れかえってるよ!」
レン:「そっか~…、難しくてよく分かんないけどやっぱ違うもんなんだな~」
アザミ:「…貴方は本当にあっちの世界から来た御霊だったのですね」
セナ:「うん、あとどうせなら貴方じゃなくてセナって呼んでほしいかな」
アザミ:「…セナ、セナはどうやってパライソに辿り着いたのですか?」
セナ:「…それがよく覚えてないんだ、思い出そうとしても頭がもやもやして全然思い出せない…」
アザミ:「そうですか…」
セナ:「アザミはどうしてそんなこと聞くの?」
アザミ:「あっちの世界からパライソに来る方法が分かればパライソからあっちの世界に戻る方法も分かるんじゃないかって…」
セナ:「あ~、確かにそうかもしれないね」
アザミ:「それに、その方法が分かれば、私達が生まれ変わる方法も同時に分かるんじゃないかって…」
スミレ:「アザミねえさま!もうそろそろ諦めようよ、どうやったって私達は生まれ変わることなんかできないよ!」
アザミ:「…でも!」
スミレ:「てか別にさ!生まれ変わらなくてもいいじゃん!アザミねえさまはパライソの何が不満なの?ここには皆がいるし足りない物なんて何にも無いじゃない!」
アザミ:「別に不満があるワケじゃないわ、私はあっちの世界でここでは知れないことを知ってみたいの、ただそれだけ」
スミレ:「そんなの、セナに教えてもらえばいいじゃん!」
アザミ:「それも一つの手かもしれないけど、私は自分の力で色んな事を知ってみたいの」
スミレ:「でもさぁ!」
レン:「まぁまぁ、そこらへんにしとけって」
つくし:「そうだよ~、ボクこういう雰囲気だいっ嫌~い!」
アザミ・スミレ:「ごめん(ごめんなさい)」
レン:「あ、今皆いるし、さっきやってた「だるまさんが転んだ」?だっけかアレやろうよ」
アンズ:「やりた~い!」
つくし:「ボクもやりたーい!」
シキミ:「ボクは別にいいけど、アザミとスミレは?」
アザミ:「私は…」
シキミ:「折角だ、久々に皆で遊ばないか?」
アザミ:「…そうですね、私もやります」
レン:「スミレはどうだ?」
スミレ:「アザミねえさまがやるなら私もやる」
レン:「よし、セナは?」
セナ:「私もやる!じゃあ最初に鬼決めちゃおうか!」
シキミ:「鬼?」
スミレ:「私もう鬼やりたくな~い!」
セナ:「じゃあ、スミレはシキミとアザミにだるまさんが転んだの説明して、できる?」
スミレ:「う~ん、よく分かんないけど多分できると思う」
セナ:「じゃあ分かんなくなったら聞いてね」
スミレ:「あのね、だるまさんが転んだっていうのはセナが教えてくれたあっちの世界の遊びで、まず一人、鬼を決めて、鬼は「だるまさんが転んだ!」っていって振り返るの、その間、鬼以外の人は動いちゃダメ、そういう遊び、分かった?」
シキミ:「おお!面白そうじゃないか!なぁアザミ!」
アザミ:「まぁそうかもしれませんね」
↑口パク
セナ:「よし、鬼は残った私達の中から決めよう、鬼やりたい人この中にいる?」
つくし:「はーーーーーーーーい!!!ボクボク!!次はボクが鬼やりたーい!!」
セナ:「んじゃあ、次の鬼はつくしね、やり方はちゃんと覚えてる?」
つくし:「覚えてる~~!!だるまさんが~~~転んだ!!!って言って振り向いたときに動いてる人を見つければいいんでしょ!!」
セナ:「そうそうそんな感じ、スミレのほうは説明終わった?」
スミレ:「終わった」
↑別々に分かれて一気に
セナ:「じゃあ始めよう!つくしはあっち行ってて~」
つくし:「はぁーい」
セナ:「せーの!」
皆:「はじめのい~~っぽ」
つくし:「だるまさんが転んだ!×3」

皆各々で独特なポーズをして静止、だるまさんをしながらハケ
つくしとシキミだけ残る、不穏な照明

つくし:「あれぇ~~??皆~??どこ行っちゃったの~~??今やってるのはだるまさんが転んだで、かくれんぼじゃないでしょ~??…ま、いっか(鼻歌を歌いだす)」
シキミ:「つくし…」
つくし:「わぁぁ!!何だシキミかぁびっくりした…」
シキミ:「なぁつくし、つくしは生まれ変わりたいって思ったことはある?」
つくし:「え?いきなりどうしたのぉ?そんなこと聞いてェ~、」
シキミ:「そういうのいいから、思ったか思わないかで答えてほしい」
つくし:「え…?…ボクは…う~ん、…ボ、ボクは…、どっちかって言ったら、生まれ変わりたいかな!!」
シキミ:「…は?」
つくし:「だってさ、アザミが言ってたけどあっちの世界って、ぽかぽか?してるんでしょ?それにボク!あっちの世界でお母さんと遊んでみたいし!あ!シキミも、お母さんに会ってみたいよね!」
シキミ:「…会いたくないよ」
つくし:「え?なんて?」
シキミ:「会いたくないっつってんだろ!!!そもそも何でお前らは生まれたいって思うんだよ、また死んで、殺されて、ここに辿り着いてしまうかもしれないのに!!」
つくし:「…どうしたのシキミ」
シキミ:「何で、またあんな思いをするかもしれないのに、…また冷たくて痛くて口に得体のしれないものが無理やり入ってきて、息が、できなくなって、身体がバラバラになってって…、胸のこの辺が痛くて辛くて、息が…息ができなくなるんだ…!」
つくし:「ねえシキミ落ち着いて」
シキミ:「ハァ…ハァ…、アザミとお前はあっちの世界に夢を抱いてるようだけど本物のあっちの世界はもっと冷たくて汚いものだって、ボクには分かる、ボクの記憶とボク達の存在が何よりの証拠だろ…!」
つくし::「ねぇシキミ!見て見て変な顔!ハハハハ!ハハ…、…ねぇ、笑ってシキミ」
シキミ:「…ハハハハ、アハハハハ!ハハハ、ハハハ…、ハァ…ハァ…お前はイイよなぁつくし」
つくし:「え?」
シキミ:「何も考えないで何も感じないで毎日ヘラヘラしててさ、楽しそうだなって思うよ」
つくし:「ボ…ボクは…!」
シキミ:「ボクも、つくしみたいなおかしいやつになりたかったよ」

シキミ、ハケ

つくし:「何でそういうこと言うんだよ…、何でそういうこと言うんだよ!!!!なりたくてなったわけじゃないんだよ!!ボクにとってこれが全部でこれが普通なんだよ!!ボクはおかしくなんかない、ボクはおかしくなんかないんだー!!うわぁぁあん!!」

つくし、上手ハケ、下手からスミレが走ってくる、それをアンズが追いかける

アンズ:「ねぇ、ちょっと待ってよ~」
スミレ:「うざったいなぁ、ついてこないでよ」
アンズ:「だって、スミレは私の御守り役でしょ、一緒にいるのが当たり前なんじゃないの?」
スミレ:「そういうわけでもないでしょ…、もう、あっちいってってば!」
アンズ:「や~だ~!ねぇ一緒に遊ぼうよ~!セナに現世の遊び教えてもらいにいこ~よ~」
スミレ:「一人で行ってセナと二人で遊べばいいじゃない!!」
アンズ:「…セナとも遊びたいけどスミレとも遊びたい!一緒に行こうよ~!」
スミレ:「うるっさいなぁ!!!…一人にさせてってば」
アンズ:「…そっか、…ごめんなさい」

アンズ下手ハケ、スミレ入れ違いで歩いてくる

アザミ:「随分大きな声出して、どうしたの?」
スミレ:「どうだっていいでしょ」
アザミ:「もしかして、さっきの話のこと?」
スミレ:「…」
アザミ:「ねえスミレ、何でそんなに反対するの?」
スミレ:「…」
アザミ:「あなたが生まれ変わるわけじゃないのよ?」
スミレ:「…」
アザミ:「生まれ変わりたくないのなら、生まれ変わらなくてもいいと思うわ、パライソの居心地がいいなら、ずっとここにいてもいいのよ、一緒に生まれ変わることを強制してるわけじゃないわ、なのに…」
スミレ:「…ねえさまは本当に何も分かってないのね」
アザミ:「え?」
スミレ:「あっちの世界に行くなんて、私許さないから…!」

スミレ上手にハケ

アザミ:「スミレ!待ちなさい!」

アザミ、スミレを追いかけハケ、セナが中央に座る、レンが来る

レン:「ん?セナか?」
セナ:「レン?」
レン:「こんな所にいたんだね、隣座ってもいい?」
セナ:「いいよ」
レン:「ここで何してたの?」
セナ:「考え事してた」
レン:「ふ~ん、何の考え事?」
セナ:「あっちの世界のこと」
レン:「あっちの世界のことか、…あのさ、あっちの世界にはハナとソラとジメンと…他には何があるんだ?」
セナ:「他には…、海があるよ!」
レン:「ウミ?」
セナ:「そう、大きな水たまりっていえば分かるかな?」
レン:「水たまり?」
セナ:「うん、あっちの世界には水っていう液体があるの!そうだなぁ、レンも一度は泣いたことあると思うんだけど、水は涙か冷たくなったものかなぁ」
レン:「ふ~ん、んでそのウミとかソラとかジメンとかっていうのはどれくらい大きいんだ?こんくらいか?(実際に大きさを表す)」
セナ:「ううん、全然!」
レン:「え?んじゃあこんくらい?」
セナ:「もーーーーっと大きいよ!!!!」
レン:「んじゃあ!!こーーーんくらいか!!(コケる)うわあ!!いってて」
セナ:「プッ!バカじゃないの…?フフフ…」
セナ・レン:「アハハハハハハハハハ!!」
セナ:「アハハハハ…!!フフフ…、こんなに笑ったの久しぶり!」
アンズ:「二人とも何してるの?」
レン:「おおアンズ!いやちょっとね、ハハ」
アンズ:「?変なの~」
レン:「…あれ?スミレはどうしたんだ?」
アンズ:「スミレ今すっっっごく機嫌悪いから逃げてきた、ここにいてもいい?」
レン:「うん、いいよ、…あ、あとセナにもう一つ聞きたいことあるんだけど」
セナ:「なぁに?」
レン:「セナは何でボクにレンって名前を付けてくれたの?」
セナ:「…あぁ、レンってパッと見男の子か女の子か分かんなくてどっちにもつけられる名前がいいなぁって思って、思い浮かんだのがレンだったんだよね、あと何となくレンの花っぽいな~って思ったからさ」
レン:「へ~、レンの花見てみてみたいなぁ」
セナ:「あ、正式にいうとレンじゃなくてハスなんだけどね」
アンズ:「ねぇねぇ私の名前は~?」
セナ:「アンズは薄い桃色した小さい花で…、あ、桃色はこの色」
アンズ:「…セナ、あのね、私ずっと、ずっと前にアンズって呼ばれた事がある気がするの」
セナ:「…え?」
アンズ:「ねぇセナ、もう一度私をアンズって呼んで」
セナ:「アンズ…」
アンズ:「…もう一回」
セナ:「アンズ…、アンズ…、アンズ、ごめん、アンズ、ごめん、ごめんなさい、ごめんなさい…!」
レン:「おいセナ、大丈夫か」
セナ:「…ハァ、ハァ、私ね…、…自分に、子供ができたらこの名前を付けようと思ってたの…、子供が…できたら…、子供が…!!」
アンズ:「子供…って…」
レン:「まさか、セナ」



セナ・アンズ:「うわああああああああああああああああん!!!!」

BGM、舞台転換、白い箱を組み合わせてベッドを模したものを造る

セナ:「目が覚めるとそこには見覚えのある景色が広がっていた、同時に懐かしい匂い、きっと雨上がりなのだろう、独特のにおいが私の鼻を着く、きっと、きっと私は今まで夢を見ていたのだろう、パライソもパライソで起きた出来事も、レンもスミレもアンズもつくしもアザミもシキミも、全部、私が見た白昼夢だったに過ぎないのだ、そう、全部、夢に過ぎないのだ」
彼氏:「あ、セナ!遅れてごめん!」
セナ:「も~遅いよ!」
彼氏:「ごめんごめん、お詫びにクレープ奢るからさぁ、ね?」
セナ:「仕方ないなぁ、いつものイチゴ味に生クリームとチョコフレークトッピングしたやつね!」
彼氏:「え~!わがままな奴だなぁ」
セナ:「遅れたほうが悪い!ホラ行こ!」

スポットライトの所まで歩いていく

セナ:「彼との出会いは15歳の夏、暇つぶしに始めたSNSでした、彼の趣味が読書で私も読書が好きだったのでそこから少しずつ仲良くなりました、彼は隣町の進学校で数学を教えているらしく数学が大の苦手だった私は度々外で会って教えてもらっていました、その度私はSNSでは直接触れることのできない彼の魅力に触れ、そしていつしか、恋に落ちてしまいました、ねぇナオトさん、…聞いてほしいことがあるの」
彼氏:「どうした?何か悩み事?」
セナ:「いや…、そういうワケじゃないんだけど、でもこれって一応悩みに分類されちゃうのかなぁ…」
彼氏:「何一人でぶつぶつ喋ってんだよ~、どうした?ハッキリ言ってみ?」
セナ:「…あのさ、私、ナオトのこと好きみたいなんだよね」
彼氏:「えっ…、オレもセナのことずっと気になってたんだ、でも10歳も年離れてるし…」
セナ:「そんなの私全然気にしてないよ!」
彼氏:「本当にいいのか?」
セナ:「うん!(トップ)…夢を見ているようでした、彼とはその後沢山の所へ遊びに行き、沢山思い出を作りました幸せに満ちた日々でした、私は彼の見た目もそうですが、彼が持つ私が今まで触れたことのなかった大人の男性のぬくもりがとても心地よくて好きでした」
彼氏:「セナー!早く来いよー!」
セナ:「ナオト、また飲んでるし」
彼氏:「お前も飲んでみるか?」
セナ:「やーだよー」

ホリに色を入れる

彼氏:「あのさ」
セナ:「ん?」
彼氏:「今日ゴム無しでやっていい??」
セナ:「いや、ダメに決まってんじゃん」
彼氏:「何で?」
セナ:「いやいやいや、だって、赤ちゃんできたら大変じゃん」
彼氏:「大丈夫大丈夫!外に出すから!な?」
セナ:「え…、でも…」
彼氏:「もし子供できたら責任取るから、な?」
セナ:「…わかった」
彼氏:「よーし…」

一瞬暗転

セナ:「赤い縦線、夢であってほしいと思いました、でも夢じゃない、紛れもない、冷たくて過酷な現実、次の日、また次の日と、赤い縦線はどんどん濃くなってゆきました……ねぇ、ナオト、…大事な話があるの」
彼氏:「どうした?改まって」
セナ:「あのね…、…私、赤ちゃんできたかもしれないの…!」
彼氏:「えっ…!……おおお~~やったじゃん!!」
セナ:「えっ」
彼氏:「嬉しいよ!!ありがとう!!」
セナ:「あ…、よかった…、もっと酷いこと言われるのかと思ってた…、喜んでくれて私もうれしい」
彼氏:「身体とか大丈夫?何か食べたいものとかない?」
セナ:「ううん、大丈夫、ただ、傍にいてほしいかな」
彼氏:「分かった、なるべく時間作ってセナの傍にいるよ、一緒に頑張ろうな」
セナ:「うん」
彼氏:「…男の子かな、女の子かな」
セナ:「そんなのまだ分かんないよ~、…でも何となく女の子な気がするな~」
彼氏:「へ!?やっぱ分かるんだね、そういうの」
セナ:「まぁね、一応お母さんだからね」
彼氏:「あ~…名前どうしようね」
セナ:「…花の名前がいいなぁってずっと、子供のころから思ってた、可愛いし、色んな意味があるし」
彼氏:「そっか…、…家族には話したの?」
セナ:「…いやまだ言ってない」
彼氏:「そっか…、本当にゴメン…」
セナ:「謝らなくていいよ、私もあの時ちゃんと断らなかったし」
彼氏:「…あ、ごめん、ちょっと用事思い出したから、帰るね」
セナ:「あ、うん、分かった、じゃあね」

彼氏ハケ

セナ:「彼はそのまま音信不通になってしまいました、そもそもナオトという人間はこの世に存在せず、名前も肩書も私に言ってくれた言葉も全部嘘でした、彼は私達が出会ったSNSも退会し、住んでいた場所も引っ越しどこか遠い所へ行ってしまったようです、でも寂しくなんかありません、悲しくなんかありません、だってお腹の中にこの子がいるから、あ、今蹴った、ふふふ…、今日は機嫌がいいのね、ふふふ…」
アンズ:「誰にも言えない秘密、お母さんはお腹の中に大きな秘密を抱え過ごしてきました」
セナ:「サクラ…、はありきたりだしなぁ、梅…、う~ん、ちょっと古風すぎるかなぁ、アンズ…、アンズ…へー…可愛い花だなぁ…!」
アンズ:「成長することで甘みを増すアンズのように人生にもどんどん深みを増すように、そして果実が薬になるように、人の役に立つ、優しい人になってほしい」
セナ:「よし、アンズにしよう!ねぇアンズ、お母さん早くアンズに会いたいなぁ!」
アンズ:「私も早く会いたいよ、お母さん」
セナ:「わああ!また蹴った!アンズも早くお母さんに会いたいよね、お母さん頑張るからね!お腹の中で応援しててね!」
アンズ:「うん!お母さん頑張れー!頑張れー!」

袖からセナの妊娠をからかう者達が現れ、セナの周りをくるくる周る

ガヤ(皆):「子供が子供産むってどういうこと」「アンタまだ高校生なのに何考えてんの!?」「うわぁ、高校生で妊娠するとかビッチかよ」「男はどうしたの?…逃げられたって、何でもっと早く言わなかったのよ!」「男に逃げられたとかかわいそー!」「そんな男とやる奴も大概でしょ」「産みたい?バカなこと言わないで!育てられるわけないでしょ!」「子供がかわいそうだよね」
ガヤ(一斉に):「子供がかわいそうだよね!!」
セナ:「…ごめんね、アンズ、…お母さんもう何が何だか分からなくなっちゃった、…ごめんね、一番辛いのはアンズだよね、…本当にごめんね」
アンズ:「お母さん、泣かないで、私はお母さんのおなかに来れて幸せだったよ、ねえ、泣かないでお母さん、お母さんが泣いちゃうと私まで悲しくなっちゃうよぉ…!!」
セナ:「ごめんね…、アンズ…、…本当にごめんなさい!」
アンズ:「お母さんどこに行くの?」
セナ:「アンズ一人じゃ寂しいもんね、大丈夫だよ、お母さんも一緒に天国に行くから、寂しくなんかないよ」
アンズ:「…ダメだよお母さん、そんなの絶対ダメだよ!!!ちゃんと生きなきゃだめだよ!!!!ねぇ、やだそっちに行かないで!!!!!!行っちゃだめ!!!」

セナ、飛び降りる

アンズ:「うわあああああああああああん!!!!」

転換、ベッドを解体
序盤に箱を叩いたのと同じリズムで、曲を流して叩く(レン、シキミ、スミレ、つくし)
叩き終わったら、レンを残してハケ

レン:「おい!!セナ!!アンズ!!しっかりしろ!!おい!!」
つくし:「グスグス…、レン?…アンズ…!?セナ…!?どうしたの!?」
レン:「分かんないけど!急に倒れて…!」
つくし:「セナ!!アンズ!!しっかりして!!目を覚まして!!ねぇ!!」

陽転、セナとアンズが目を覚ます

つくし:「良かったぁ…」
セナ:「…私、全部思い出した」
アンズ:「…お母さん?」
セナ:「…ごめんなさい、貴方たちやこのパライソを作り上げたのはきっと…!」
アザミ:「スミレ!!落ち着いて話を聞いて!!」
スミレ:「やだ!!生まれ変わるなんて言わないでよ!!パライソの何が不満なの!?」
レン:「何なんだよお前ら!」
シキミ:「騒々しいなぁ、何してるんだ?」
レン:「シキミ!」
アザミ:「パライソに不満があるワケじゃないって何回も言ってるでしょ!!私はあっちの世界に出てここでは知れないことを知りたいの!!」
シキミ:「ちょっと二人とも…」
スミレ:「黙ってて!!あのさ!あっちの世界なんて何があるか分からないんだよ!!?生まれ変わったとしてもまた死んじゃうかもしれない!殺されちゃうかもしれない!愛されないかもしれない!アザミねえさまはそれを受け入れられるの!?」
アザミ:「それは分からないわ!でも、そんなこと言ってたら何も変わらないじゃない!!ねぇスミレ、あなたは何に怯えているの?」
スミレ:「違う違う!!アザミねえさまは何もわかっていない!!アザミねえさまはあっちの世界の冷たさを分かっていない!!」
アザミ:「分かってないのはあなたのほうよ!!…スミレ、あなたはパライソに来る前、お母さんのおなかの中にいた時のことを覚えてないの?」
スミレ:「…何言ってんの、そんなの、全然覚えてないよ!!」
アザミ:「…かわいそうな子ね」
スミレ:「…!」
アザミ:「私は確かに愛されていたわ、お腹の中で何度もお母さんの優しい声を聴いた、何度も私をお腹越しに撫でてくれた、早く生まれてきてねって、早く会いたいって、何度も言ってくれたわ、これを愛と呼ばずに何と呼ぶの?」
スミレ:「…何それ、じゃあ何で私達はここにいるのよ!!私達がパライソにいることが愛されてなかった証拠でしょ!??いい!?よく聞いて!!私達は捨てられたのよ!!」
セナ:「違う…!!」
スミレ:「…は?違うって何が?」
セナ:「違う…、今ならわかる…、貴方達は愛されてなかったわけじゃない!」
スミレ:「…何言ってんの、適当なこと言わないでよ!!」
セナ:「私ね、アンズのお母さんだったの、きっと貴方達がここに辿り着いたのは愛されたかったから、母親があなたたちの死を受け入れられなかったから!!」
スミレ:「じゃあ何で私達を産んでくれなかったの!??」
セナ:「産めない理由があったの、どうしても…、それに、お母さんに捨てられただけじゃない、ここにはきっとお腹の中で死んでしまった子もいる…!!」
スミレ:「…何それ…、だって…、そんなぁ…」
アザミ:「…あのね、スミレ、私ここに来る直前にお母さんの声を聴いたの、何度もごめんねって、産んであげられなくてごめんねって私達に謝ってたの、貴方は覚えてないかもしれないけど、私達は確かに、愛されていたわ」
スミレ:「嘘だ…、そんなの全部嘘だ!!!!」
シキミ:「結構な悲劇談だな」
レン:「シキミ…?」
シキミ:「産めないなら作らなければいい話じゃないのか?そうだろ?」
セナ:「それは…、本当にごめんなさい…」
シキミ:「…そうか、結局全部お前らのせいだったんだな…、ボク達が生まれたのも死んだのもこんな所にいるのも…、全部、全部!!!お前らのせいだったんだな!!!」
レン:「おいシキミ落ち着けよ!!」
シキミ:「…おいレン、お前は母親から愛されてた記憶があるか…?」
レン:「いや…、ていうか母親とかそういう記憶が全くないよ…」
シキミ:「つくし!!お前はどうだ!!」
つくし:「ボクは…、ボクも…レンと同じかな…」
シキミ:「…アンズは?セナから愛されてた記憶はあるか?」
アンズ:「…ある、アンズ、お母さん寂しくないからねって言ってた」
シキミ:「…そうか、…フフフ、ハハハ、アハハハハ!!…お前らはいいな、ボクは愛されてなかった記憶しかないぞ…」
セナ:「え…?」
シキミ:「アザミが羨ましいなぁ…、ボクは腹越しに会いたいなんて言われたこと無いよ、寧ろ他の人のおなかに行っちゃえばいいとか言われてたかなぁ」
セナ:「…そんな」
シキミ:「…セナの嘘つき、パライソは愛故に作られた世界なんかじゃないよ、ここはもっと暗くて冷たい感情をもとに作られた世界」
セナ:「違うわ、そんなの絶対違う!」
シキミ:「何も違くないよ!!あ、そうだ、ボクが腹の中で聴かされた言葉を教えてやろうか?」
つくし:「ねぇ、もうやめようよ…」
シキミ:「嘘でしょ…、嘘であってお願い…!!…何で、何で私なの??やだ、あんな奴の子供なんか産みたくない!!気持ち悪い!!あいつの子供がお腹の中をグルグルしてる…!!何で、何で私なの!?…あんたなんか早く死んじゃえばいいのに!!早く、死んじゃえ、早く、早く、お腹の中で、早く、死んじゃえ!死んじゃえ!!死んじゃえええ!!!」
つくし:「もうやめろおおおお!!!」
シキミ:「ギャハハハハハ!!…なぁ、セナ、これをあっちの世界では愛と呼ぶのか?教えてくれよ」
セナ:「…」
シキミ:「ここへ辿り着くまでのこと、お前らは覚えてるか?」
レン:「ボクは覚えてない」
つくし:「ボクもあんま覚えてない」
アンズ:「私も」
スミレ:「…私は覚えてる、…冷たい何かが、私に迫ってきた…、逃げても、もがいても、泣いても、助けてって叫んでも、逃れられなくて…、冷たい何かが私の頭をかじって、ミシミシって嫌な音がして一瞬激痛が走ってそのまま…」
シキミ:「…ボクは一度あっちの世界に生まれたんだ」
アザミ:「え?」
シキミ:「まぁあっちの世界を生きられたのはほんの一瞬だったけどね、生まれた瞬間冷たくてかたい何かにぶつかって、そのままお母さんって呼ぶ間もなく、狭くて苦しい所にすごい勢いで押し込められて、冷たい何かが口の中にいっぱい入ってきて息ができなくなってそのまま…、ハァ…ハァ…、おいアザミ、あっちの世界はお前が思ってるほど優しくないぞ」
アザミ:「…それでもいいの」
シキミ:「…は?」
アザミ:「生まれてまた殺されるならまた何度でも生まれ変わればいいだけの話です、それに生まれた私の行く道が例え困難なものだったとしても、それでも、私は生まれてみたいんです」
シキミ:「…どうして、お前はあっちの世界で何がしたいっていうんだよ!!」
アザミ:「私は、お母さんがお腹越しに話してくれた話が、本当だったのか確かめてみたいんです、夏って何なのか熱いって何なのかパンって美味しいのか美味しいって何なのか、自分の目と耳と鼻と肌で知りたいんです、あと…」
シキミ:「あと…、何だよ」
アザミ:「純粋に母親の愛に触れてみたいです、愛されてみたいです」
シキミ:「…そんなの!」
セナ:「ねえシキミ、シキミもきっと心のどこかで愛されてることを望んでるはずだよ、昔の記憶がそれを阻むだけ、じゃなきゃきっとパライソにいるはず無いしさ、…ねぇシキミ」
シキミ:「何だよ」
セナ:「生まれ変わろう、皆でもう一度、生きたかった世界を生きよう…!」
アンズ:「ねぇ…、アンズも一緒がいい」
セナ:「そうだね、アンズもまたお母さんのおなかの中に還ってきてね、約束だよ」
アンズ:「うん!約束!」
つくし:「ねえセナ、ボクもお母さんに愛してもらえるかな、ボクおかしいから、お母さんボクのこと嫌っちゃったりしないかな」
セナ:「大丈夫だよ!つくしは全然おかしくなんかない、明るくて優しくてきっと誰からも愛される子になるよ!」
つくし:「わぁああ、何か…照れるなぁ~!」
レン:「いいなぁ、ボクもセナみたいなお母さんが欲しい」
セナ:「嬉しいなぁ、レンは本当にいい子だなぁ」
レン:「へへへ、ボクもアザミみたいに現世で色々なこと知りたいな、それこそセナが話してくれたウミとか…、あ!花見てみたい」
アンズ:「私も、アンズの花見たい!」
セナ:「…アンズ、私をここで待っててくれたんだね、お母さんとっても嬉しいよ」
アンズ:「うん!私、ずっとずっとお母さんに会ってみたかった、愛されてみたかった、どんな形でもいいからお母さんと一緒に過ごしてみたかった」
セナ:「…私も、あなたにずっと会いたかった、私をパライソに呼んでくれたのはアンズだったんだね、ごめんね、来るのに時間がかかっちゃった」
アンズ:「ううん、いいの、こうしてお母さんと会えたから!」
スミレ:「私…、…やっぱりどうしても生まれ変わりたくない!」
アザミ:「え?」
スミレ:「だって!!生まれ変わったらアザミねえさまと離れ離れになっちゃうかもしれないんだもん!!例えあっちの世界に生まれることができて優しいお母さんに巡り合えたとしても、アザミねえさまが近くにいてくれなきゃいやだ…!!」
アザミ:「スミレはそんなこと考えてたのね」
スミレ:「そんなことって酷いよ!!」
アザミ:「大丈夫よ、私がずっと手を握っててあげる、パライソから出て、お母さんのお腹の中に行って、生まれてくるまで、ずっと手を繋いでてあげる、そうすれば離れ離れにならないでしょ?」
スミレ:「本当に離れ離れにならないの…?」
アザミ:「大丈夫よ」
スミレ:「…分かった、アザミねえさまと一緒に行く」
シキミ:「は?スミレお前正気かよ」
レン:「おいシキミ、お前も来いよ」
シキミ:「ボクはやだ、ひとりぼっちになってもここに残るから」
レン:「…何言ってんだよ」
セナ:「一人でここに残ってどうするつもりなの?」
シキミ:「あっちの世界は、嫌なことや怖いことに満ち溢れているじゃないか、ここには何にもないからボクを傷つける物なんか何もない、それならここにいたほうがまだマシだろ?それにあっちの世界にはセナのような人ばかりじゃないからな」
レン:「…そっか、今までありがとうな」
アザミ:「…ほらスミレ、手を出して」
スミレ:「うん」
レン:「今ならきっと生まれ変われる気がするんだ、もう一度、皆で生きたかった世界へ行
こう」
アンズ:「うん」

BGM

つくし:「…待って!やっぱりシキミも一緒に行こう!」
シキミ:「は?何してんだよ!!離せ!!」
つくし:「ひとりぼっちはダメだ!!あのね、生まれ変わったらボク絶対シキミを探しに行くから、シキミを傷つけるやつがいたらボクが守ってやるし、シキミが誰にも愛されないなら、ボクが皆の分愛してやる!だから!ほら!早く!」
シキミ:「つくし…」

皆:「うわああああああああああああああん!!」

暗転、最初の舞台装置に戻し、最初皆が座っていた座席へと戻る、陽転

シキミ:「では、パライソから現世に戻ってきた後セナさんは一体どういう状況だったんですか?」
セナ:「目が覚めたら病院のベッドでしたね、結構高い所から飛び降りたんですが、幸いにも私は背骨が骨折しただけで済みました」
シキミ:「…アンズちゃんは、どうなったんですか?」
セナ:「アンズは…、助かりませんでした、多分アンズが私のことを助けてくれたんだと思います」
シキミ:「はぁ~…なるほど…、ちなみに…夢ではなかったのですね?」
セナ:「絶対言われると思いました、信じられない人は信じなくて結構です」
シキミ:「随分キッパリ言いましたね、それはなぜですか?」
セナ:「それはまぁ…、パライソに行ったのは今の所私だけですし、科学的に証明もできませんしね、でも、信じてくれる人は信じてくれると思います」
アザミ:「ではそろそろ最後の質問にさせていただきたいと思います、ではそちらの方どうぞ」
つくし:「南北テレビ局です、えー今回この作品「ここは、パライソなんかじゃない!」は一体何のために、どのような方に向けられて書かれた作品なのでしょうか」
セナ:「きっと、この夢物語とも捉えられる話を信じてくれる人っていうのは、私と同じく子供を亡くされた方なんじゃないかな、と思います、そういった方たちへの救いになればと思ったのと、あとは…」
つくし:「はい」
セナ:「実際どうなのかは分かりませんがきっと生まれ変わったらパライソの記憶なんてなくなっちゃうと思うんですよね、それで、何とかそのパライソで出会った御霊を本の中だけでも生きさせてあげたいなぁって思ったんです」
つくし:「なるほど、素敵な発想ですね、ありがとうございました」
アザミ:「そろそろ時間が押してきましたので、最後に何かセナさん一言ございますでしょうか」
セナ:「はい、本日は沢山の方にご来場いただき誠にありがとうございました、まだお読みになってない方がいらっしゃったら是非この機会に読んでくださればと思います、今日は本当にありがとうございました」

暗転、記者たちが一斉に黒子を脱ぐ、BGM

アンズ:「お母さん!もう死んだりなんかしちゃダメだよ!私ずっとお母さんに会えるの待ってるから!ずっとずっと待ってるから!!」
レン:「ボクお母さんを恨んでなんかないから!もう泣かなくていいんだよ!!お母さんが悲しいとボクまで悲しくなっちゃうよ!!」
つくし:「もう一度生まれ変われるとしたら、その時はもう一度お母さんのお腹に行くからね!!」
アザミ:「私のことたまには思い出してね!それだけで私幸せだから!」
スミレ:「私はお母さんのお腹に来れてとっても幸せだったよ!!お母さんの幸せが私の幸せだからね!!ちゃんと幸せになるんだよ!!」

心音SE

シキミ:「ここは、とってもあったかい…、今度はどんなお母さんなのかな?」
                                    おしまい
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